未加工燕麦ごはんの味わい

燕麦という名前に覚えが無い人でも、オートミールという横文字なら聞いたことがあるかも知れない。あるいは異様ににこやかなおっさんが描かれた、例の箱を見かけたことがある人も。しかし食べてみた人は、そんなに多くはないのではないか。私の身の回りにもいそうに無い。

むしろ乾燥果実やヨーグルト・牛乳と共に、ミューズリーやシリアルとして食べたことがある人の方が、基本であるオートミール=ポリッジ(粥)の経験がある人より多いかも。私もミューズリーなら若年時から経験があるが、本?オートミールの食経験は最近になってから。

それは産地にもよるが、どこかミルクのような風味のある、なんとも美味しいお粥である。和風仕立てにもよく合い、押し麦よりはるかに煮えやすいから、忙しいときのみならず、騎行中の携帯食にもぴったりだ。ただし煮崩れてしまうから、燕麦ごはんには仕立てられない。

そこで、潰していない脱穀だけの燕麦を入手した。横文字でホールオーツとか、グローツと言うそうだ。もちろん人向けに売っているのでは無く、お馬さんはじめ飼料用である。ロットも20kgと随分多いが、その代わり価格はキロ当たり¥214と、玄米の半額以下で手に入る。

それを半合取り出したのがこちら。

色は玄米によく似た黄褐色だが、これで脱穀してあるのかどうかよく分からない。ひとまずざるに空け、軽い流し洗いだけで水に浸そうと思ったのだが、どうやらかなり、籾つきの粒があるようだ。何度か洗いながら取ってはみたが、見た目ほとんど分からないので取りづらい。

適当な所で妥協して、一晩水につける。翌朝、ムクムクとふくれたのが目で見て分かる。ついフラフラと一粒口に入れてみると…。むむ、うまい。煮てないのに。ほどよい甘みがあってこれだけでも食べられそうだ。デンプンのアルファ化がどうのこうの、と頭をよぎるが。

そういえば関ヶ原の戦い終了時、徳川家康は全軍に布令を出して、「生米をよく水に浸してから食え」と言ったそうだ。戦国時代の日本人は、信じがたい戦闘生物だから、生米でも平気だったのか。それとも品種が違うのか。そんな思いにふけっていると食い尽くしてしまいそう。

諦めて玄米モードで炊き上げたのがこちら。同じく半合分。

水浸しは一晩も要らないか、もしくは玄米モードで無くとも炊けそうだ。さてお味の方は…うむ、普通に玄米や押し麦と大差ない。あのミルキーな香りは、お粥にしないと出ないのだろうか。そして時折シャリシャリとする籾殻を感じて口から出す。矢張り飼料だから仕方が無い。

まあ、好き好んで食べるほどのものではないでしょう。ただし20kgも買っちゃったから、何とか籾殻を取る工夫をしなければ。そうしたあれこれを考えるのもまた、楽しいのだが。

なおここに掲げためし・汁・香の物だけの組み合わせを、まるで貧乏を見せ物にするような趣味は私には無い。人並みには、食い物にうるさいと思っている。旬のバフンウニを食いに礼文島へ行ったり、揚がりたての生きた花咲ガニを現地で食べたり…むしろ舌は肥えているかも。

この献立も、まずいと思っているならさっさとやめる。香気が強かろうと思った燕麦には、それに負けない、味と香りの強い八丁味噌を汁に選んでみたりと、妙な所で凝りもする。そして何より、命を頂いているという感謝の気持。だからこそ工夫して料理するわけだ。

では美味しく頂きます。食べ物さん、今日もありがとう。

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