露式風呂の空気的保安

生活の要は第一に保安。陋宅の露式風呂(バーニャ)は、狭いユニットバスでファンヒーターとは言えボンボン火を焚くわけだから、うっかりすると酸欠や一二の酸化炭素中毒などの危険がある。他に漏電対策など電気の保安もあるが今はおき、空気の話をする。

これに対して電子式の警報器はもちろん存在するが、高温多湿の環境でちゃんと動くか疑わしい。そこでファンヒーター同様のケロシン道具、石油ランプを用意する。火が消えかかったり、大きくなったり、ほんらい暖色の炎色が青くなったりしたら要注意。

これは野営の経験から得た技能でもある。例えば電池が切れていたら電子式警報器は無意味だが、アナログこの上ない燃料式ランタンなら、空気の異常に素直に反応してくれる。ただ水もかかりうる高温多湿環境で使うのだから、種類は選ぶ。

ナチュラムの人気商品「ハイランダー・マイナーランプ」。オリジナルのホヤはとうに割れてしまい、100均の耐熱ガラス容器を卓上旋盤でぶった切って自作。ガードも100均の金属カゴと空き缶で作成。

この役割には手持ちの灯油ランタンのうち、マイナーズランプを使っている。パズーのランプ、と言えば誰にも分かって貰えるケロ道具だが、実は野外では役に立たない。風に弱いし、ロウソク程度の光量しかないからだ。そういう用途にはハリケーンランプがよい。

もともとこの手のランタンはデービー安全灯といい、イギリスの炭鉱内で空気の危険を、上記のように炎の様子で知るために発明された。風のない坑内で使うからマイナーズランタンなので、風の吹く野営などに不便なのは、そもそも道具のせいではない。

しかも見た目がよい。使えないと知りつつも小生が愛用し、耐熱ガラスの換えホヤやガードを自作したり、バネと台座を仕込んでホヤ上げ式に改造、着火の便が良くなるよういじり倒してきたのは、どうにも自分になじむからだ。理由は無い。個人の感想。

それでいいのだと思っている。なおこの用途にハリケーンランタンを使わないのは、マイナーズランプがアルミや真鍮の鋳物で出来ているからで、濡れても多湿でもサビ崩れしない。真鍮無垢のハリケーンランプを持ってはいるが、ホヤが球状で水がかかりやすい。

素っ裸でいる所へ割れガラスなど出たら大変だ。何事も向き不向きでありまする。

ハリケーンランタン@見近島



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