近所の米屋さんから少量米を買うついでに、袋一杯の米ぬかを貰ってくる。無代で貰えるが、勇者はコイン精米機から取ってきてもいいかも知れない。しかし小生は臆病だから、何が入っているか分からないので、食用と断って米屋さんから分けて貰う。
すると搗き立ての糠が貰えたりもする。これを大きな鍋で焦げない程度に炒る。だいたい5分ほどだろうか。45秒放置して15秒かき混ぜるを繰り返す。ダマが出なくなるまで。すると芳ばしい香りがする。指先で舐めてみると甘い味がする。これだけでもう食べて仕舞えもする。
酒粕を主食にしてから1年は過ぎた。酒粕は生物コロニーだから常温で保存が可能だが、米ぬかは湿気やすく酸化しやすく虫が付きやすい。ゆえに炒った米ぬかをトタンバケツに入れ、タオルで蓋をし粗熱を冷ました後、密閉容器にエージレスと乾燥剤とともに詰める。
多分小生が死ぬまで腐らない。
米ぬかはそれだけで主食になり得るのだが、歴史的に日本人がそうしてこなかったのは、大都会しか白米を食べないので絶対量が少なかったのと、穀物以外の糖質があまりに高価で食べられなかったからだ。糖質過多の現在では、むしろ米ぬかの方に理があるし、利がある。
また米ぬかには食用以外の用途もある。ぬか袋はその一例。実は兵器にもなる。
チベット騎兵のツァンパやモンゴル騎兵のアルバインゴリル同様、備蓄食料や騎行の糧食としては、製粉した乾燥酒粕と組み合わせれば玄米を食べているのと同じなので、あとは塩と若干の副食があれば十分生きていけることにはなる。だが実際に運用してみないと分からない。
米ぬかはほとんどのサプリを代替できる。マルチサプリは保存食や携行食の小型軽量化に貢献するが、米国の干ばつと塩害は深刻らしく、今後入手難になるのではないかと恐れている。ヒマワリの産地は戦地になったから、ビタミンE源のオレイン油も、同様に恐れている。
だが米ぬかなら、輸入が途絶えても入手し続けることは出来るだろう。肝心なのは主食になり得ると知っていること、そして食べ方を知っていることだ。

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