冬

ももひきや　古き破れをしのぶれど　なほ余り無き　財布なりけり

本格的に冬到来だが、たとえば灯油は例年の倍になってしまった。だが若い頃室温が当たり前に-10°に下がる土地に住んでいたので、寒いのはそれほど苦にならない。昼はハクキンカイロと蒙古蒙古の格好、夜は羽毛布団とラクダ毛の毛布と羊皮の敷布があれば、暖房は要らない。

冷蔵庫の中身など冷涼を必要とするモノはいくらもあるが、寒気で傷むモノはそうそうないからだ。寒さにやられてヨレヨレと、逃げる元気も無い虫類を屋内で見かけもする。明かりとぬくもりは、人間について回ればそれでよし。